2018年1月24日水曜日

銀河帝国軍の悲劇

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こないだ『スター・ウォーズ』エピソード7を観たんだけどさ。

帝国軍の宇宙戦艦がダサいんだよね。

まあ昔のシリーズのを踏襲してるからしょうがないんだけど、それにしても古くさい。


SFにおける宇宙戦艦の操縦席ってだいたいあんな感じだよね。

数人が入れるスペースの三方に無数のボタンやら計器やらがあって、その上のでかい窓から宇宙船の外が見える。

なぜかちょっとうす暗い部屋に緑やらオレンジのボタンが光ってて、黒地に蛍光グリーンの罫線が浮かんだ座標軸みたいなのがスクリーンに浮かんでて、みたいな感じ。

まあフィクションにおける宇宙戦艦の典型、みたいなやつだよね。どの作品が発祥か知らないけど、たぶん宇宙戦艦ヤマトの時代からほとんど変わってない。

なんでうす暗いんだろうね。エネルギー節約のためかな。うす暗い部屋で操縦してて眠たくならないのかな。



思ったんだけどさ、操縦席にあんなにボタンいる?

そこそこ広い部屋に何千個というボタンが並んでいる。

明らかに座席から届きにくい位置にあるボタンもあるし、あんなにあったらぜったいに押し間違える。

この何十倍ものボタンやら計器やらがある

マウスとキーボードとディスプレイでよくね?

そしたらボタン百個くらいで済むと思うんだけど。

よく使う機能とか緊急性の高い機能は独立したボタンにしたらいいと思うんだよ。「加速ボタン」とか「ブレーキボタン」とか。

でも、帝国軍宇宙船の操縦席にはあんまり使わないボタン、そんなに緊急性の高くないやボタンもあると思うんだよね。「コックピット内を加湿するボタン」とか「宇宙ラジオのAM/FMを切り替えるボタン」とか。

そういうのにはひとつのボタンを割り当てなくてもいいと思う。キーボードでメニューを呼び出して「環境設定」→「船内環境」→「湿度」→「コックピット」で「50%」を選択するとか。

それが面倒ならショートカットキーを割り当ててもいい。「Ctrl」+「Alt」+「H」で湿度調整、とか。


『スターウォーズ』の時代は、わりと誰でも気軽に宇宙に行く時代っぽい。宇宙船は特別な訓練を受けた一握りの人間だけのものではなさそうだ。

だったらもっと直感的に操作できるデザインにしたらいい。マウスで操作できるとか、タッチパネルにするとか。

千個もボタンを配置してたら、うっかりさわっちゃうこともあるだろうし、押しまちがえもしょっちゅうだと思う。「温度上げようと思ったら有線放送のボリューム上げちゃう」みたいなミスも発生するだろう。宇宙で有線はないか。高齢パイロットがアクセルとブレーキを押しまちがえる、みたいな重大な操作ミスも深刻な社会問題になるかもしれない。もっとミスの起こりにくいデザインにすべきだろう。

映画なんかではよくボタンひとつでミサイル発射してるけど、あんなの危険きわまりない。ちゃんとモニターに「(警告)ミサイルを発射しようとしています。ほんとに発射しますか? <y/n>」みたいな確認メッセージを表示させたほうがいい。


あとさ、『スター・ウォーズ』の映画では直接的なミサイルの撃ち合いばっかりやってるけど、たぶん水面下ではそれ以上に熾烈な情報戦がくりひろげられているはずだ。

フォースの力でチャンチャンバラバラやらなくたって、相手のコンピュータに侵入してしまえば勝ったも同然なんだから。

あれだけたくさんの宇宙船が飛んでるわけだから、それぞれ独立したシステムではなくネットワークでつながっているはずだ。だから常に相手のシステムの隙をつくようなサイバーアタックがしかけられてるはず。システム管理者は、敵に侵入されないように常にシステムを最新の状態にしておかなくてはならない。

だから映画では描かれてないけど、しょっちゅう「システムの脆弱性が見つかりました。プログラムの更新のため、60秒後に再起動します」なんてメッセージが出て、OSの再起動がおこなわれてると思う。

「一斉攻撃だ!」ってタイミングで「て~て~て~てん」ってWindowsの終了音が鳴って勝手に再起動が始まって、「もー! せっかく攻撃目標設定したのに! 保存してなかったのに!」みたいな悲劇もたくさん起こってると思うんだよね。


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