2017年11月23日木曜日

結婚は慎重に。

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高校時代からの旧友に彼女ができたらしい。三十代半ばで、人生二人目の彼女。

「おお、よかったやん」と祝福して、ひととおりなれそめを聞く。
お相手も同い年。付き合って三カ月だが今のところ不満もないのでいずれは結婚も考えたい、とのこと。

先に結婚しているものとして、一応アドバイスした。
「だったら早いとこ結婚しようって言ったほうがいいんじゃない? 年齢も年齢やし。結婚生活がうまくいくかどうかなんてどうせ何年付き合ったってわからんで。結婚に最適なタイミングなんか待ってても永遠にこないから、結婚したいと思うんやったら思いきりの良さも大切やで」
と。

すると旧友は「なるほどなー。ほかの既婚者たちからも同じようなこと言われたわ」と云う。

「そうやろ、結婚なんて運でしかないから思いきってやってみたらええねん」

「でもな、Fにだけは『結婚は慎重にしたほうがいいで』って言われたわ」

Fというのはやはり高校からの友人の女性で、数年前に結婚している。
だが彼女の夫は浮気性らしく、女遊びをして家に帰らない日も多いらしい。離婚も考えている、という話をFから聞いたことがあった。


そうか、人って誰かにアドバイスをするときには自分の経験を語っているだけなんだな。

ぼくは結婚生活に大きな不満を抱いていないから「思いきって結婚したらええんちゃう?」と云った。同じようなアドバイスをした既婚者たちも、さほど不満は感じていないのだろう。
だけど離婚したいと考えているFだけは「結婚は慎重に」とアドバイスした。

ぼくは旧友に対してうまくいってほしいと思って「思いきって結婚したらいいんじゃない?」と言った。Fも本心から相手のことを思ってアドバイスしたのだと思う。「勢いで結婚しないほうがいいよ」と。
どちらも相手の幸福を願ってしたアドバイスなのに、その内容は正反対だ。

助言というものはもちろん相手のことを考えておこなうわけだけど、その根拠となっているのは相手の人生ではなく自分の人生なんだなあ。

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